遺言でも死亡保険金受取人の変更を行うことができます。

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死亡保険金の受取人の変更

先日父が亡くなりました。
遺言書が見つかりましたので家庭裁判所での検認を受け、相続人全員が立ち会いの元開封したのですが、その内容の一部に“死亡保険金の受取人を長女である私に変更する”とありました。
もともとの受取人は長男である兄でしたが、父の世話を見ることもなく、かつ他の財産を与えているという理由から私に変更したようです。
兄は遺言書は無効だ、と主張していますがこの遺言に効力はありますか?

 

遺言でも死亡保険金の受取人を変更する事が可能ですが、法律上有効な遺言である事が要件です。

 

平成22年4月に保険法が施行され、保険契約者は遺言で死亡保険金の受取人を変更することができるようになりました。

 

例えばご質問のケースのように、契約時は受取人を長男にしていた場合でも、後に契約者が遺言書に長女に受取人を変更しておけば、契約者の死後に死亡保険金を受け取るのは長男ではなく長女となります。

 

ただし、保険金受取人を変更するためには、遺言書が法律上有効であることが要件です。

 

また、遺言で保険金受取人の変更があった場合、保険会社としては連絡がないと新しい受取人を知ることができません。

 

保険金受取人の変更手続きをしていない状態で従来の受取人が保険金の請求をすると、保険会社は受取人の変更を把握できずに、そのまま従来の受取人に保険金を支払ってしまいます。

 

そのため、遺言で保険金受取人の変更があった場合、相続人が保険会社に連絡をして、受取人の変更手続きを取らなければなりません

 

保険法では「遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、これをもって保険者に対抗することができない。 」としています。

 

 

遺言による受取人変更の手続きに必要な書類は

  • 保険会社所定の請求書
  • 被保険者・新受取人の印鑑証明書
  • 遺言書の写し

などです。

 

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