相続税にかかる土地の評価額
相続税は、相続した遺産の評価額に対して課せられる税金ですので、遺産の評価額が下がれば、相続税も少なくなります。
相続した遺産のうち、大体のケースでは土地は大きな割合を占めます。
そして土地の評価額というものは、評価方法によって大きく変わることがあり、
土地の評価額を適正に算出することによって、税額を減少させることができます。
土地の評価方法には道路に面する宅地の1㎡当たりの価格から評価する路線価方式と路線価が決められていない土地を、固定資産税評価額に定められた倍率をかけてから評価倍率方式があり、市街地にある宅地の場合は、ほとんど路線価方式で評価額が決まります。
ですが、この方法で計算した評価額には、土地の形状や利用の仕方により変わってくる現実の土地の価格とは違います。
土地は、同じ地域にある同じ広さの土地でも、その地形や、周囲の環境などによって価格が違うからです。
従って、路線価方式に従って算出される評価額は、悪条件を伴わない評価額ということになります。
それぞれの土地には、地形や環境などの違った条件がありますから、不動産鑑定評価を出すことで、正確な土地の評価額を算出することができ、土地にかかる相続税を少なくすることができるのです。
不動産鑑定評価とは、専門の不動産鑑定士に依頼して土地の評価額を出してもらうということです。
評価額が下がる具体的な土地の条件には
- 陽当たりが悪い
- 騒音
- 悪臭
- 土壌汚染
- 高圧線が通っているなどの環境の悪さ
- 旗竿地
- 段差のある地形
- 道路に面していない
- 敷地内に道路や私道がある
- 建物を建てることができず、使い道がないような土地などの土地自体の条件の悪さ
がありますが、
その他
- 空き地
- アパートや店舗の敷地
など、土地の利用状況によっても評価額が減額されます。
このような条件に全く当てはまらない土地であれば、路線評価額に従って相続税が算出されますが、多くの土地には何らかの減額になる条件を備えていますから、専門家に依頼して、適正な評価額を知ることが、土地にかかる相続税を減少させる一つの方法といえます。
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